購買プロセスごとにコンテンツを配置したBtoB企業のオウンドメディア好事例
最近、BtoB企業のコンテンツマーケティングやオウンドメディアの事例について聞かれることが多くなりました。私はIT企業に勤めていたので、ツールベンダー等のサイトを紹介することが多いです。たとえば、国産のMAツールを提供されているSATORIさんなんかは30個以上ものホワイトペーパーを顧客の課題ごとに提供しています。このブログではこのようなツールベンダー以外のBtoB企業にもフォーカスをあて、事例を紹介したいと思います。今回、ご紹介するのはAED(自動体外式除細動器)などを提供している日本光電さんです。
医療機器のパイオニア、日本光電
日本光電さんは1951年創業の老舗企業で、売上高1,300億円を超える医用電子機器のトップメーカーです。ちなみに、最近話題の「パルスオキシメーター」のメカニズムを世界ではじめて発明されたそうです。医療関係者や一般消費者向けにさまざまな情報発信をされていますが、今回はその中でもAEDに特化したオウンドメディアである「AEDライフ」をご紹介します。
AEDについて紹介するオウンドメディア
AEDって皆さんご存じでしょうか?企業や病院、商業施設などで見かけることも多いかと思います。自動体外式除細動器といって、電気ショックで心臓を再稼働させる機器です。このオウンドメディアでは、AEDについてイラストや写真入りでとてもわかりやすく紹介しています。
よい点その1:購買プロセスに応じたコンテンツ
このオウンドメディアを見て参考になる点は、購買プロセスに応じたコンテンツが整備されている点です。グローバルナビゲーションをみると「AEDの基本情報」、「導入検討中のお客様へ」、「設置済みのお客様へ」というメニューが並びます。
「AEDの基本情報」はこれからAEDを検討しようかどうか、そもそもAEDってどんな風に使うんだっけという方向けに概要や使い方、事例などを紹介しています。
「導入検討中のお客様へ」ではさらに踏み込んで製品情報や、選択チャート、比較表などAED機器を選ぶにあたって参考になる情報を提供しています。
「設置済みのお客様へ」では点検や保証内容について解説されています。さらに講習会の案内やよくある質問で情報を補強しています。
ターゲットに必要な情報を整理し、発信することがコンテンツマーケティングのキホンです。その意味でAEDライフさんのコンテンツは非常に有益だと思います。
よい点その2:コンテンツ導線
もうひとつは、それらのコンテンツがちゃんと検索で引っかかってくることです。たとえば「AEDとは」と検索すると2位、「AED 比較」と検索すると1位に表示されます。コンテンツは作っただけでは意味をなしません。ターゲットが閲覧できるように導線が張られてはじめて機能します。
コンテンツ資産とは
私は最近、ことあるごとにBtoB企業こそコンテンツ資産をつくるべきだとお伝えしています。コンテンツ資産の要件というのは2つあって、ひとつは「形になっていること」です。ブログやSNS、動画、ホワイトペーパーといったものです。もうひとつは「第三者が閲覧できること」です。作成したコンテンツが誰にも見られなければエンゲージメントは生まれません。
日本光電さんのAEDライフはコンテンツ資産の要件を満たす、よい事例といえます。
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BtoBに特化した伴走型コンテンツマーケター。残りの半生はひたすらコンテンツづくりをしようと思い立ち独立。京都出身。営業→Webディレ→SEOコンサル→事業会社でBtoBマーケ→フリーランス。特技はギター弾き語り。好きな映画はスタンドバイミー。ビッグフィッシュ。Twitterではコンテンツマーケティングや育児、日常などをつぶやいています。