【プロンプトあり】ホワイトペーパーの企画案の作成方法3選と、よくある落とし穴
ホワイトペーパーを作成するうえでまず壁となるのが、「企画案」です。どんなテーマで作成したらよいかわからない、アイデアが出てこない、今の企画案の立て方がよいかわからないなど、モヤモヤと悩みがちです。
そんなホワイトペーパーの企画案ですが、ある程度の型があります。また、テーマ出しやネタ探しの方法を知っておくことで、企画案の自転車操業から脱却できます。
本記事では、累計400本以上の調査レポートを作成、60,000件以上のリードを獲得してきた筆者の経験をふまえ、実践的なホワイトペーパーの企画案の立て方についてわかりやすく解説します。ChatGPTを活用した企画の立て方もご紹介しますので、お役立てください。
ホワイトペーパーの基本的な考え方
ホワイトペーパーはコンテンツマーケティングの一種です。筆者は常々、あらゆるコンテンツには漫才でいうところの「フリとオチ」があるとお伝えしています。漫才のフリとオチとコンテンツにあてはめると下記のようになります。
- フリ:見込み顧客の悩み、課題、ペイン
- オチ:上記の解決策。会社として伝えたいことや推したいこと
さらに、このフリとオチの間になにかしらの「気付き」や「セレンディピティ」があるとより効果的です。コンテンツマーケティングの筆者なりの概念やアプローチについては別の機会に解説します。
ここで覚えておいていただきたいのは「フリ」があっての「オチ」であること。つまりホワイトペーパーの企画案は「顧客の悩みや課題、ペインを整理すること」からはじめるのがスタンダードなやり方です。
ホワイトペーパーの企画案の立て方
ホワイトペーパーの企画案は「顧客の悩みを整理すること」とお伝えしましたが、そのやり方は複数あります。また、それ以外にもサクッとテーマ案を検討する方法もありますので、ご紹介します。
①顧客の業務フローと課題を整理する
顧客の悩みを整理するうえで欠かせないのが、あたりまえですが「顧客への理解」です。BtoBの場合は「顧客の業務への理解」です。とくに下記を押さえておくとよいでしょう。
- 業務フロー
- 年間スケジュール
これらを把握する方法は大きく3つです。
- 顧客あるいは近しい属性の方へインタビューを行う
- 書籍で勉強する
- ChatGTPに聞いてみる
最も解像度が高くなるのが1番目のインタビューです。最近は「ビザスク」のように費用を支払うことで、手軽に近しい業種や職種の方にインタビューすることもできます。
書籍もおすすめです。業界紙などにはその業界や職種の有識者インタビューなどがあり、まとまった知識を得ることが可能です。
もっと手軽に知りたい! という方にはChatGPTがおすすめです。
下記にプロンプトのサンプルをご紹介します。
あなたは企業の購買・調達に詳しいマーケティングリサーチャーです。数十名から数百名規模の中小企業が○○○○○を導入する際のフローと悩みをステップに分けて解説してください。その際、以下の出力条件と出力形式を守ってください。
#出力条件
「ステップにおける担当者の悩み」についてはステップごとに1つのセル内に必ず3つ以上記載ください。
「ステップにおける担当者の悩み」は具体的に悩んでいることを記載ください#出力形式
|ステップ|概要|担当者の職種|担当者の役職|ステップにおける担当者の悩み|
ただし、ChatGPTなどの生成AIは「嘘をつく場合がある」ということを理解したうえで、活用するようにしましょう。鵜呑みにするのではなく、「参考にする」のが良いと筆者は考えています。
②競合のホワイトペーパーを調査する
シンプルに競合他社のホワイトペーパーを調査するのも有効です。単にテーマを見るだけでも参考になりますし、実際にダウンロードしてみることで、どのような訴求を行っているのかを知ることもできます。
競合他社のメルマガに登録しておけば、作成したホワイトペーパーをどのようなメール文面で配信しているのかも知れます。
③流入数の多い記事やページを分析する
短期的にリード獲得件数を増やしたい場合は、GA4などで流入数の多いブログ記事やページを分析することをおすすめします。流入数の多いブログ記事の「文脈」にあったホワイトペーパーを作成し、CTA(コンバージョンポイント)として設置することで、ダウンロード率(コンバージョン率)を高められます。
たとえば「CRMツール 比較」という記事の流入数が多い場合は、「比較表」を置いてみるなどです。ほかにも「オウンドメディア 費用対効果」という記事の場合は「オウンドメディアのシミュレーションテンプレート」などが考えられますし、事例ページならば「事例集」が有効です。
重要なのは目的を明確にすること
もう1つ、ホワイトペーパーの企画案で重要なのは「目的を明確にすること」です。ホワイトペーパーを作成する目的には以下のようなものがあります。
- 検討度合いに関わらず、広くリードを獲得する
- 検討度合いが高いリードを獲得する、あるいは「あぶりだす」
- 既にメールアドレスを獲得した顧客との接点をつくる
- 特定のニーズがあるリードを選別する
目的を明確にすることで、重視すべきKPIが見えてきます。これをしないと、「商談化しないホワイトペーパー=悪」となってしまうので注意が必要です。
見落としがちなホワイトペーパーの「仕様」
ホワイトペーパーの企画案を作成する際、「仕様」を決めておかないと制作会社とのトラブルになりかねません。決めておくべき仕様としては下記のようなものがあります。
- 納期
- 向き(縦・横)
- サイズ(16:9、A4)
- ページ数
- 1ページあたりの文章量
- 印刷の有無
- 納品時のファイル形式
- ガイドラインの有無
ホワイトペーパーの企画案のテンプレート
ホワイトペーパーの企画案のテンプレートとして、入れ込む項目としては下記のようなものがあるとよいでしょう。形式はExcelでもWordでもなんでもかまいません。
- ホワイトペーパーの目的
- ホワイトペーパーのテーマ
- ターゲット
- ターゲットの悩み・課題
- コンテンツの概要(目次)
- 訴求したいメッセージ
- 仕様
ホワイトペーパー企画の代表的な「型」15選
ホワイトペーパー企画やネタにはいくつかの「型」があります。
- ○○○法改正のポイント
- ○○○制度のポイント
- ○○○の作り方、ステップ
- ○○○の進め方、推進方法
- ○○○の改善方法
- ○○○の効率化手法
- ○○○における便利ツール
- ○○○の導入ステップ
- ○○○の選び方
- ○○○のシミュレーションテンプレート
- ○○○の導入事例集
- XXX業界別○○○の導入事例集
- ○○○の稟議書テンプレート
- ○○○の費用対効果算出法
- ○○○についてのアンケート調査
上記の○○○の箇所に、顧客の悩みや商材などをあてはめていただくと、アイデア出しの参考になるので、ぜひお役立てください。
ホワイトペーパーは内製化や半内製化でコストを下げられる
最後に、ホワイトペーパーの内製化についてお話しさせてください。ご存知のとおり、ホワイトペーパー制作を外注する場合、仕様によりますが15万円~50万円程度かかります。なかなかポンポンと作成できるものではありません。
そこでおすすめなのが内製化、半内製化です。ホワイトペーパで重要なのは「企画案」であり、そのためには「見込み客の悩みの整理」が必要になります。悩みの整理を行うことで、顧客への解像度も高まり、共通言語化が進み、広告などの他の施策へも生かせます。
そのうえで、原稿執筆やデザインなど「足りないパーツ」を外部委託するのがよいと、筆者は考えています。
ファストマーケティング株式会社では、ホワイトペーパーの企画立案や作成はもちろん、内製化支援も行っています。ご興味を頂けましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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BtoBに特化した伴走型コンテンツマーケター。残りの半生はひたすらコンテンツづくりをしようと思い立ち独立。京都出身。営業→Webディレ→SEOコンサル→事業会社でBtoBマーケ→フリーランス。特技はギター弾き語り。好きな映画はスタンドバイミー。ビッグフィッシュ。Twitterではコンテンツマーケティングや育児、日常などをつぶやいています。