IoTの民主化を推進するソラコム。マーケ担当が求める同じ目線の “伴走者”とは
ここ数年IoT(Internet of Things)「注1」技術の活用が、企業はもちろん自治体等の地域を支える活動でもよく聞かれるようになりました。とはいえ必要性は理解していても、何から始めたらよいのか分からないと二の足を踏む企業が多いのも現状です。
その理由として、IoTやM2M(Machine to Machine:機械同士での通信)技術に対する知識・経験不足や、導入費用などに関する不安が挙げられます。
しかし近年では、デバイス、ネットワーク、クラウド、そして専門的なアドバイスまで顧客企業へ提供するサービスも登場しています。今回お話を伺った株式会社ソラコムも、その革新的なサービスを提供している企業の一つです。
そんな一歩先を行く取り組みを続ける業界内のトップランナー、株式会社ソラコムに対して、ファストマーケティング株式会社(以下FMと明記)がコンテンツ制作における伴走者としてどのように支援してたのかを詳しくご紹介します。
“IoTの「つなぐ」を簡単に”
“IoTの「つなぐ」を簡単に” という思いを掲げて2015年9月よりスタートした株式会社ソラコムは、IoTに必要な技術やサービスを提供、サポートするIoTプラットフォーム「SORACOM」を提供しています。、
前述した「IoTを取り入れたいけど専門人材がいない」「小規模事業者でもIoTを活用してみたい」などのニーズにも応えるべく、IoTを始めやすい、使いやすいプラットフォームにすることで、活用導入のハードルを下げユーザーの裾野を広げています。
業界をリードする株式会社ソラコムですが、私たちFMが直接関わらせていただいたマーケティング部門の尾崎氏と田渕氏に色々とお話を伺いました。
IoTは、離れた場所にあるモノの状態を、リモートから把握・管理したり、制御するための技術です。「センサーやカメラなどのデバイス」で得られた情報を、「通信」を介して「クラウド」へ収集・蓄積し、管理や分析に役立てていくといった構図です。

これらのデバイスやネットワークの準備に多くの初期コストや手間がかかるため、これまでは、新規事業やスタートアップ、中小企業ではアイディアはあっても、すぐに始められない状況がありました。これをプラットフォームとして提供することで、IoT活用のハードルをさげ、使える人の裾野を増やした点が株式会社ソラコムの特徴です。
IoTプラットフォームSORACOM
IoTの取り組みをスタートするうえでのさまざまな懸念点を払拭する、IoTプラットフォーム「SORACOM」ですが、SIM1枚、デバイス1台からすぐに始められる手軽さに加え、商用のIoTシステムに必要な機能を、まるでレゴブロックのように組み合わせられるサービスとして提供している構造が特出すべき点です。
主力サービスであるデータ通信サービス「SORACOM Air」は、携帯電話で使われているのと同じセルラー通信をグローバル190以上の国と地域で利用できます。
さらに、モノのデータを収集するためのデバイスから、データをダッシュボードで可視化するサービスや、遠隔からデバイスにアクセスしメンテナンスするためのサービスなどIoTシステム構築・運用で必要となるサービスを用意しています。
ユーザーは、作りたいIoTシステムにあわせて、必要な機能をレゴブロックのように組み合わせることで、いちからすべて開発することなく、短期間ですぐに作って試せるようにしています。
それはまさしく誰もがIoTのアイディアを実現できるようになる「IoTテクノロジーの民主化」と言えます。実際お二人も“IoTの「つなぐ」を簡単に”の思いはそこに帰結するのだとも語られました。
そんな「IoTテクノロジーの民主化」進める彼らたちのマーケティングには一体どのようなアプローチが必要なのでしょうか。

新たな取り組み「ソラカメ」
株式会社ソラコムへ、FMからはマーケティングコンテンツの1つである「調査レポート」を複数、制作・納品させていただきました。その中の1つが、同社が提供する製品クラウド型カメラサービス「ソラカメ」に関する調査レポートです。

株式会社ソラコム マーケティング担当の尾崎氏(右奥)、田渕氏(右手前とFM代表の峯林(左)とのミーティング風景。
「ソラカメ」は株式会社ソラコムの新たな取り組みで、誰もが直感的に使いやすい「小型カメラ」をさらに利用しやすくするという考えから生まれたサービスです。工場、店舗、建設などのさまざまな現場にユーザーがいますが、中でも複数店舗を運営している小売業者で利用が進んでいます。カメラを設置しそこから得られる商品の情報や混雑状況など店舗の情報を映像でネットワークによって収集。リアルタイムでその映像を見たり、クラウド録画により過去の状態を映像で見ることができます。
以下は「ソラカメ」を取り入れることによって店舗が期待できる効果の例です。
- 防犯 — 万引、盗難、窃盗、などの防止、時には店内の争い防止
- 在庫管理 — 遠隔からの棚の状態を把握、品出しのタイミングの確認
- 人材の育成 – スタッフの管理、接客サービスなどの確認
- 販売促進 – 店内の混雑具合の把握、データ化して人材の配置を行う
- 時間の確保 – 上記の内容において管理者がこれまで移動していた時間の短縮
「ソラカメ」は主に人手不足に対する対策として取り入れられる場合が多く、カメラという誰でも取り扱いやすい機器を軸にすることで、「IoTテクノロジーの民主化」を広げています。 そんな新たな取り組みにおいて、リード獲得に向けて納品したFMの「調査レポート」ですが、株式会社ソラコムはどのように活用しているのでしょうか。
私たちが取り組んだ調査レポート
私たちFMが納品した調査レポートは、リード獲得はもちろん、さまざまな場面で活用されています。尾崎氏は以下のような、活用場面を挙げてくださいました。
- メールマガジンやWebのダウンロード資料
- 展示会などで配布する説明資料
- 会社内部に対する資料
- 媒体へのアプローチの際の資料
- 既存顧客に対する説明資料
- 更なるサービス向上や商品開発への検討資料
これら以外にもまだまだ活用できる可能性があり、これからも大いに利用していきたいという評価を、併せて尾崎氏からいただきました。
その評価のポイントは「ソラカメ」という新しいサービスを新たにお使いいただける方々は一体どういった人たちなのかということを改めて可視化し、彼らが抱えている問題点や、置かれている環境、または要望などを細かく分析し共有できる状態にしたこと。
また、調査自体が内部の目ではなく第三者の目で実施され分析されているということ。
そして最も重要なのは、調査にあたる以前に事前のヒアリング等を通じて「ソラカメ」のサービス特性を把握し訴求点やフォーカスすべき問題などを入念に洗い出してから調査を実施した点が考えられます。
なぜなら、調査を実施することにより「ソラカメ」がターゲットに対してポジティブに働きかけられる特長を可視化できれば、新たな見込み顧客獲得への良い材料になるからです。


FMにて制作した調査レポート(一部抜粋)
“同じ目線でいるということ”
「ソラカメ」の調査レポートを納めた後、今現在も次の新しい取り組みを進めていますが、調査レポートの取り組みにおいてFMのどのような点が評価されたのか、マーケティング担当の尾崎氏、田渕氏にさらに伺います。
尾崎氏は自社のマーケティング活動において必要な多くのピース(コンテンツなど)の中で、今何が足りないかと常に考えていると語ります。またそれぞれのマーケティング活動が単発な点で終わらず、つながっていくように常にモニタリングすることが大切だと言います。
マーケティング、営業、開発など、違う部署との連携を密に取り、同じ目標においてチームとして取り組むことが重要だと語りました。
チーム間の連携からもたらされる情報から、一つのコンテンツであってもシーンや時間を変えて何度も活用することで、リード獲得だけでなくリード育成など、その効果の幅が広がっていくのだそうです。
つまり、一つのコンテンツをあらゆるシーンで使い続ける、「コンテンツのマーケティングサイクル」を確立しているとも言えます。
★図版
そんな尾崎氏が外部に仕事を依頼する際に重視しているのは、組織の性質上、スピード感はもちろんのこと、一緒に仕事をする仲間、チームとして目的を共有して取り組む姿勢です。
依頼内容や意図を読み取り、考察したうえでしっかりと提案することに加え、それ以上の意見、アイデアを同じ方向を見ながら能動的に提案してくれる相手を求めているそうです。
「それはソラコムが提供するIoTサービスと似ているかもしれません。ソラコムは顧客の伴走者としてIoTシステムをお客さまと一緒に作り上げていくからです」とも語ってくださいました。
話を伺う中で、尾崎氏の目線とFMの目線との共通項が見えてきました。
FMで大切にしているのは、クライアントの話をしっかり伺い、意図を読み取ること。
その上さらにその背後に潜む部分は何か探り、見つけ、ポジティブな部分を最大限に引き出すことです。
そしてそこからテキストやデータ、デザインとして可視化していき、クライアントへ有益な情報として納品していきます。そのスタイルはまさに“良き伴走者でありたい”というFMの目線そのものです。
株式会社ソラコムとの取り組みは、同じ目線の両社との出会いによって生まれた、理想的な取り組みにとなったのではないでしょうか。
実際、制作進行の円滑さはもちろんですが、ホームページやメルマガでのダウンロード数の増加や、コンテンツの内容について営業からも良いフィードバックをもらっているそうです。また調査結果を通じて、顧客の課題や新しい価値の発見もあり、新たな展開へと結びつく可能性も見えているそうです。
良き伴走者であること
今回のインタビューを通じて、改めて伴走者として寄り添って仕事を進めていくということをより一層大切にしていきたいと感じました。
マーケティング支援において、あくまでも主役はクライアントです。FMはクライアントの話に耳を傾け、対話を通じて相互理解を深め、一つのコンテンツをともに織りあげていく。そうしてはじめて、エンドユーザーの心を動かすコンテンツが生まれるのだと考えています。
株式会社ソラコムに取材にうかがった際、そのスピード感と活発なアイディア出しに驚かされました。ゆえに新しい考え方やアイデアをどんどん取り入れ、より一層求められるようなサービスをこれからも展開していくのだろうと感じました。
ファストマーケティング株式会社もそういった柔軟な姿勢と、大切にしていきたい“軸”のような考え方を両立させて“良き伴走者”として走り続けていきたいと思います。
「注1」
IoTはモノのインターネット(Internet of Things)の略語で、コンピューターに限らず、さまざまなモノをインターネットに接続し、データをやりとりする仕組みのことを指します。離れた所からネットワーク越しに機器の状態を把握、管理、制御することを可能とする技術です。また繋がっているモノのデータを収集し、サーバーへ保存し、AIなどを使って分析することも可能になります。
生活シーンでは、IoT家電やスマートロック、こどもや高齢者の見守り端末などで一般的に使われるようになり、ビジネスシーンでは、人手不足や働き方改革、効率化や、データ分析による予測、データドリブンな経営の意思決定など、IoTを導入し、企業価値を高めるといった動きも出てきています。
国内でも普及はすすんでおり、既に土壌はできているといえます。ネットワーク環境が整ってきた昨今では、もはや誰もが無関係ではいられない状況、と言えます。



